舞鶴市では『舞鶴市健康増進計画』が策定されています。その中から歯科の部分をピックアップしまして考察してみます。健康増進計画では、年代別の特徴を踏まえて、ライフステージを①子ども(家族)世代、②働きざかり世代、③高齢者世代の3つに区分しています。前号で子ども世代に関しまして考察しましたので、今号では働きざかり世代について考察します。

 

②働きざかり世代(20歳~60歳ごろまで)

《現状》

・歯周疾患の所見が認められる人が多い。

・歯磨きの習慣はあるが、効果的な方法(技術面や時間帯等)ではない人もいる。

・かかりつけ医がいる人は多いが、定期的な歯科受診率は低い。

・歯と全身疾患の関連性を理解している人が少ない。

《データ》

・3食毎に歯磨きをしている人の割合 20歳代 18.0%、50歳代 20,8%

・進行した歯周疾患がある人の割合 40歳代 31.5%

・歯周疾患の所見が認められる人の割合 40歳代 79.6%

・定期的に歯科を受診する人の割合 20歳以上 33.3%

《自分でがんばること》

・食後や寝る前には歯磨きをします。

・歯磨きに歯間ブラシやデンタルフロス等を取り入れます。

・定期的に歯の健康状態を確認します。

《市(行政)が取り組むこと》

・歯科保健指導等の充実を図り、予防知識の普及に努めます。

・歯周疾患と全身疾患(糖尿病等)との関連性の啓発など総合的な健康づくりを推進します。(例:歯周病と糖尿病との関係のチェックシートやポスター作成)

《森の考察》

8020運動という言葉を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。80歳で20本以上の歯を残そうという運動です。20本自分の歯があれば、不自由なく大方のものを食べることができ、QOL(生活の質)の高い生活を送ることができます。この8020運動ですが、80歳から意識しても遅すぎるとういうことはご理解いただけると思います。では、いつから始めるといいのか。40歳代で30%以上の方が進行した歯周病があるというデーターは無視できない数値です。50歳を超えてから歯がなくなる原因の第一位は歯周病であるからです。現状のデータから推測すると、歯周病が20歳代30歳代で発症し、40歳代で進行し、50歳代からどんどん歯が抜けていくというのが、舞鶴市の方の平均的なパターンです。早いと思われるかも知れませんが、8020運動はできれば30歳代で意識していただきたい。歯周病は進行してからだと、いくら治療を重ねても、進行のスピードを緩めるのが精いっぱいだからです。初期の段階ですと、歯科医師や歯科衛生士による定期的なコントロールで現状維持が可能になります。20歳以上の方で定期的歯科医院に行かれている方が33、3%と以前にくらべれば随分多くなってはいますが、まだ3人に2人は悪くなった時だけ歯科医院に行くという歯科医院の利用の仕方をしています。歯科医院にそういうかかり方では8020を達成するのは非常に難しくなります。働きざかり世代は、とても生活が充実し忙しい時ではありますが、80歳になってから困らぬように、20歳代、30歳代からかかりつけ歯科医院でも定期的な管理をお勧めします。