『睡眠時無呼吸症候群』という言葉をお聞きになったことがあろうかと思います。2003年2月に発生した新幹線運転士の居眠り運転事件から急に注目を集めることになりました。『睡眠時無呼吸症候群』はギルミーノの定義では「一晩7時間の睡眠中に10秒以上の呼吸停止が30回以上認められるか、あるいは1時間あたりの睡眠中に5回以上あるもの」とされています。
自己診断法としてはEpworthの眠気テスト(ESS)が有名です。
状況 | 点数 |
1.座って読書をしているとき | 0 1 2 3 |
2.テレビを見ているとき | 0 1 2 3 |
3.公の場所で座って何もしないとき(例えば劇場や会議) | 0 1 2 3 |
4.1時間以上続けて車に乗せてもらっているとき | 0 1 2 3 |
5.状況が許せば、午後横になって休息するとき | 0 1 2 3 |
6.座って誰かと話をしているとき | 0 1 2 3 |
7.昼食後(お酒を飲まずに)静かに座っているとき | 0 1 2 3 |
8.車中で、交通渋滞で2~3分止まっているとき | 0 1 2 3 |
0・・うとうとする(居眠りをする)ことは絶対にない
1・・ときどきうとうとする(居眠りをする)ことがある
2・・うとうとする(居眠りをする)ことがよくある
3・・だいたいいつもうとうと(居眠りを)してしまう
合計11点以上の人は病的な眠気があると考えられ、その原因の一つとして睡眠時無呼吸症候群の可能性があります。ただし、合計10点以下でも家族から睡眠中の呼吸停止や大きないびきを指摘されたり、日中強い眠気を感じたことがある人は睡眠時無呼吸症候群の可能性があります。
睡眠時無呼吸症候群の原因には大きく分けて閉鎖型と中枢型とあります。
閉鎖型は30~50歳に多発します。睡眠時に上気道で通気障害が生じて発生します。酸素濃度が低下し、睡眠が浅くなり、大きないびきとなるまで続きます。肥満や舌と歯列との大きさのバランスにも関係あると言われています。また鼻閉塞とも大きく関係しています。
中枢型は、外傷や打撲などの後遺症として発生するとされるもので、脳の呼吸中枢の機能に異常があり、呼吸が正常に行えない。
*注意 治療のために歯科でマウスピースをつくる場合、医科の診断書が必要です。